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暑苦しい夏が終わり、心地よい秋風が吹く季節が巡ってきた。思えば早いもので、景気の暗転で始まり、秋からは景気が回復するであろうと淡い期待でここまで来たが、結局はそれほどの大きな変化はなく、その間に日本の政治は自民党の大敗で民主党に移り、新政権が何をしてくれるのかと、皆が期待を持って見守っているというのが只今の状況であろうか。年初期待されていた通りには景気の回復ははかばかしくなく、このまま今年一年は終わるのではないかとの声も聞こえるようになってきている。このまま進めば企業倒産が増え、ますます環境は悪化し、失業率は改善せず、本当に真っ暗な中へと突き進んでいく恐怖を感じている。周囲を見渡すと、明るいニュースは本当に少なく、世界中が息を潜めてこの苦渋の時間が過ぎ去るのを待っているような気配を感じている。
個人的なことであるが、ここ数年、週末,休暇になると、山を歩くことが非常に多くなっている。山といっても高い山ではなく、ハイキング程度ではあるが、自然の中で一日を過ごすことに平安を感じている。体が疲れることもさることながら、きれいな空気を吸ってよい景色を楽しみ、さまざまな思いに頭を巡らせながら歩くことで、自然との一体感を感じる。時には何もかも忘れて一心に汗を流し、力をこめて登りつめることに何か人生と同じ流れを感じる。多くの人が私と同じ世代の人であるが、どの顔を見ても、それぞれの思いで山に来ているのであろうとの表情が伺われる。山には岩があって、木が生えていて、時にはきれいな花が咲いており、それだけしかないが、それだけで十分に多くのことを語っているような気がする。山に登って何になると聞かれても、何とも応えようがないが、いつのまにか自分の大切な時間の一部になっているような気がする。もし山に興味があるのなら一度登りませんか。地上のいろいろなことがちっぽけなことに思えてきます。
さて景気、余り心配しても何も変わりません。この際やるべきことはすべてやり尽くし、悔いのない体制で時が来るのを待つ以外に方法はないと思っております。ということで。来週もどこかの山に登りましょうか。
皆様のご健勝をお祈りいたします。
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私は、故郷の山里で休日を利用して「炭焼き」をしています。昔、両親が冬場の仕事として、炭焼きをしていた事から、私も高校生になる頃まで手伝っていた事を思い起こし、8年前、85才になる父親が元気なうちに炭焼の技術を受け継ぎたいと考え、その年に父親と私の家族4人で炭窯を作りました。
炭には、白炭と黒炭があり、私が焼いているのは黒炭です。黒炭は、ナラ、クヌギの木が定評ですが、他にも雑木、竹などの木材を使用して窯の中へ立て詰めにして置き、その上に着火材(あげ木)をすき間無く乗せ、窯の入口で約6時間ほど火を燃やすと、あげ木に火が着きます。次に入口を小さ目にして空気口を作り煙突に可変板(板)を2枚乗せて指2?3本のすき間を開けておきます。
一日目は黄色みかかった煙と木酢液の臭いがします。二日目には白煙に変わり、三日目には青色に変わり、やがて煙がなくなり、窯の中の木が真っ赤に燃えた状態になります。
この状態で炭に硬度を得るために精錬作業を行います。この作業は、空気口を大きく開けて、煙突の可変板を取り除き約30分から1時間ほど一気に空気を窯の中へ送り込んでやる事で完全燃焼させます。この時の窯の温度は700℃以上になります。
次に、空気口を密封し煙突を取り除き蓋をして完全に空気を遮断する事で窯の火が少しづつ消火していきます。一週間ほど窯を冷やすことで窯の入口を開けることができます。
炭の良否は、木の材質、木の水分量、空気の調整、火を止めるタイミングなどで微妙に変わり、炭になる量が多かったり、時には灰になる量が多かったりと毎回、窯の入口を開けて観ないと判らない難しさに魅了されます。
私にとって、50年来の趣味は釣り…それも川の小物の競技釣りです。かって旗本が腰元を侍らせて楽しんだ「タナゴ釣り」は環境汚染と外(害)来魚のブラックバスなどで今は見る影もなく、「鮒に始まり鮒に終わる」といわれた奥深い釣り技に富んだ「真鮒」も思うように釣れなくなってしまいました。夏場は「鮎の友つり」、秋田だ岐阜だのと遠征して楽しんでいますが、ここ数年は鮎の釣期以外は湖沼に浮き桟橋などを設けて養魚場から放流して釣らせる200人から700人収容の管理釣り場や山上湖で釣るヘラブナが対象です。ヘラブナ釣りはグルテンと麩から作った餌を状況に応じてブレンドして食わせるスポーツフィッシングです。仕掛けのバランスと餌作りでヘラとの知恵比べ…うまく適合すると…11月には85枚58kgと釣り場1位になりましたが、合わなければ8kgという人も。釣りには「雨にも負けず風にも負けず」と天気かまわず出かけます。遊びと仕事も環境と日々向き合っております。
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